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~古着バイヤーの仕入れ方と古着マーケットの舞台裏~

こんにちは。古着が好きな皆さん、そしてちょっと気になっている皆さん。古着がどのようにして店頭に並ぶのか考えたことはありますか?私たちが普段目にする古着には、それぞれ特別な物語が隠れています。そして、その物語は多くの人の手を経て私たちのもとに届いています。

この記事では、古着バイヤーの仕事や、古着マーケットの仕組みについて深掘りしていきます。意外と知られていない古着の「舞台裏」を、一緒に見てみましょう。


古着はどうやって仕入れられるのか?

まず、古着が店頭に並ぶまでの流れを簡単に説明すると、以下のようなステップがあります。

  1. 衣類の回収
    着なくなった洋服が、リサイクルショップや衣類回収ボックスなどに集められます。
  2. 選別作業
    集められた衣類は、工場や専門施設で「まだ着られるもの」と「そうでないもの」に分けられます。
  3. 古着マーケットでの仕入れ
    古着バイヤーが国内外のマーケットを訪れ、店舗で販売するための洋服を選び出します。
  4. リメイクや加工
    仕入れた洋服の中には、リメイクが施され、新しいデザインや価値を加えられるものもあります。

では、この中でも特にバイヤーの仕事や古着マーケットに焦点を当てていきましょう。


古着バイヤーの仕事とは?

古着バイヤーは、魅力的な古着を選び出し、仕入れるのが主な仕事です。一言で言えば「宝探し」をしているようなもの。海外での仕入れが中心となることが多く、その行き先はアメリカやヨーロッパだけではありません。実は発展途上国やアジアの国々も重要な仕入れ先となっています。

バイヤーが見ているポイント

古着バイヤーは、次のようなポイントを基準に商品を選びます。

  • トレンド性
    現在人気のデザインやブランドをチェック。例えば、オーバーサイズのジャケットやユニセックスなスタイルが求められることも。
  • 状態の良さ
    シミや汚れ、破損が目立つものは選ばれません。ただし、リメイクで蘇らせられるものは例外です。
  • 希少性
    ヴィンテージアイテムや、ブランドの限定商品など、手に入りにくいものはバイヤーの狙い目。

仕入れの現場

バイヤーたちは、国内外の「古着マーケット」を訪れて1点ずつ商品を選びます。マーケットは、圧縮された大量の古着が並ぶ広大なスペースで、1枚1枚を手に取って状態を確認しながら選別していきます。効率よく選ぶには経験と直感が必要です。

例えば、タイやカンボジアのマーケットでは、世界中から集められた衣類が所狭しと並んでいます。マーケットには日本だけでなく、ヨーロッパ、オーストラリア、アメリカなどからもバイヤーが訪れ、競争が激しい場でもあります。


世界各地の古着マーケット

古着の仕入れ先は、実に多様です。それぞれのマーケットには特徴があり、仕入れの難しさも異なります。

アメリカの古着マーケット

アメリカはヴィンテージ古着の宝庫として有名です。広大な国土を活かし、巨大な倉庫型の施設に圧縮された洋服が集められています。古着バイヤーは、これらの中から一点物やトレンドに合うアイテムを探し出します。特にデニムやロゴTシャツなど、アメリカらしいアイテムが多く見つかるのが特徴です。

アジアのマーケット

アジアには、タイやカンボジア、パキスタンといった国々に大規模な古着マーケットが存在します。これらの国々には、先進国から送られた古着が集まり、その中から商品として価値があるものが選別されます。圧縮された服のかたまりは、一つで500キロを超えることもあり、その中から1点ずつ選ぶ作業はまさに「宝探し」。

アフリカの古着マーケット

アフリカでは、古着が日常的なファッションの一部として取り入れられています。ヨーロッパやアメリカからの輸入品が中心ですが、地元の需要に合わせた選別が行われています。ここでも、日本ブランドの洋服が人気なこともあるようです。


選ばれなかった服たちの行方

残念ながら、古着として新しい命を吹き込まれる服は全体のごく一部に過ぎません。選別の段階で落ちてしまった衣類の多くは、リサイクルやリユースされることなく、焼却処分や埋め立て処分されてしまいます。

衣類廃棄の現状

日本では、年間約100万トンの衣類が廃棄されていると言われています。その中で、再利用されるのはわずか数%。この現状を少しでも改善するために、多くの古着屋ではリメイクに力を入れるなど、新たな取り組みが進められています。


古着に新しい命を吹き込むリメイク

リメイクは、選別で落ちてしまった衣類を救い出す方法のひとつです。袖が破れていたり、トレンドから外れているデザインの洋服も、工夫次第で新しい魅力を引き出すことができます。

例えば、古着のシャツを組み合わせてユニークなパッチワークアイテムにしたり、サイズを調整して着やすく仕立て直すなど、リメイクの可能性は無限大です。これにより、古着の「第二の命」を作り出すことができます。


古着を通じてできること

古着はただの洋服ではありません。それは、リサイクルやリユースを通じて環境保護に貢献する手段でもあります。着なくなった服を捨てるのではなく、リメイクしたり、他の誰かに譲ることで、新たな価値を生み出すことができます。


まとめ

古着がどのようにして私たちの手元に届くのか、その裏側には多くの人々の努力と熱意があります。古着バイヤーの宝探しのような仕入れの作業、そしてマーケットの熱気。それらすべてが、私たちが古着を楽しむことを可能にしているのです。

次に古着屋さんで洋服を手に取ったとき、その洋服が辿ってきた冒険の道のりを少しだけ想像してみてください。それは、ただのファッションではなく、世界中の人々のつながりを感じることができる一枚です。

古着の魅力をぜひ、もっと楽しんでくださいね!

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